2軍調整中の阪神ウィリン・ロサリオ内野手(29)が、10日のウエスタン・リーグ、オリックス戦(舞洲バファローズスタジアム)に出場を直訴。当初の予定を早めて実戦復帰を果たし、さっそくタイムリーを放った。ロサリオの不振を受け、緊急補強を決めた阪神。新外国人エフレン・ナバーロ内野手(32=カブス傘下3Aアイオワ)の獲得は秒読み段階となっている。ライバル出現による刺激で期待のロサリオが急上昇すれば、貧打にあえぐ阪神にとって最高の補強となる。
悠長に構えているわけにはいかない。迷える大砲ロサリオが、この日、大阪舞洲で行われたウエスタン・オリックス戦で急きょ実戦復帰した。当初は12日のウエスタン広島戦(由宇)からの予定だったが、首脳陣に直訴。矢野2軍監督は「由宇くらいからでいいと思っていたけど、本人から出たいということやから」と経緯を説明した。
新外国人野手ナバーロの獲得が秒読み段階となっている。ロサリオの復調を待つことが球団の基本方針とはいえ、“不発”に備えての緊急補強に、心中穏やかであるはずはない。
そんな周囲の動きをけん制するように、ロサリオは快音を響かせた。2軍降格後初めての打席は初回2死三塁に回ってきた。オリックス小林が投じた真ん中低めの135キロフォークを強振すると、痛烈な打球は三遊間を抜けた。先制タイムリーをベンチから祝福されると、ロサリオは一塁で満面の笑み。2死二塁からの第2打席は惜しくも遊直に倒れたが、高めに浮いた119キロのスライダーを完璧にとらえた。R砲は「だいぶよくなってきているかなと思います」と短く感触を口にした。
打率2割3分、4本塁打、22打点と4番打者としての期待を裏切る内容で3日に2軍落ち。その際、金本監督からは混乱している頭をリセットするため「3日間の打撃禁止」を命じられた。休養を挟んでから打撃練習を再開。フリー打撃ではスローボールを打ち、間を取る練習も行った。前日9日には速球を打つ練習に切り替えた。この日の試合前打撃練習では球場に流れる洋楽のリズムに乗るなどリラックスした様子で1日西武戦以来となる実戦に臨んだ。
矢野2軍監督は「本人の気持ち的にはボールをしっかり見ようというか、見極めようというような部分は見えたと思う。そういう部分ではよかった」と変化を感じ取った。
もちろん、まだ課題は残る。最後の第3打席では課題である外角低めのスライダーを見送り、三振。矢野2軍監督は今後について「ストライクからボールになる球への反応が一番の課題になってくる」と話した。報告を聞いた片岡ヘッド兼打撃コーチは「状態を上げてもらうことですね」と一言。変化球への対応力が再昇格の条件であることには変わりない。予定されていた12日のウエスタン広島戦にも出場する見込み。ナバーロ加入を前に、尻に火の付いたロサリオがアピールを続ける。【古財稜明】



