新人王候補の楽天田中が、サヨナラ打を放った。延長10回2死一、二塁。日本ハム藤岡の甘く入ったカーブを捉えた。一塁をまわったところで仲間からスポーツドリンクを掛けられる手荒い祝福を受けた。「人生でサヨナラは多分初めて。どうしていいか、分からなかったです」。満面の笑みを浮かべた。

18日のオリックス戦から27日ロッテ戦まで、7試合28打数1安打と不振を極めた。「また駄目だ。今日も打てない」と思う日々。「逆に初めて1軍に上がった時を思い出して、絶対に打てないから」と逆転の発想で、リラックスした状態がプラスに働いた。

2年目の今季は99試合出場で打率2割7分、18本塁打、21盗塁。新人王候補にはソフトバンク加治屋、ロッテ藤岡らの名前が挙がるが「今年しか取れない。残り6試合で12本のヒットを打ちたい」。ライバルに負けないインパクトを与えるため、120安打到達を誓った。