広島松田元オーナー(67)は4日、FA権の行使を検討している丸佳浩外野手(29)に対して最大級の評価で引き留める考えを明かした。

丸はリーグ3連覇の立役者で、2年連続MVPも有力。強力打線の「顔」を簡単に手放すわけにいかない。球団トップは当然のように「主力で、人格もしっかりしている。彼がいないと困る」と語った。

シーズン中から継続している残留交渉は今後、本格化する。4年の複数年契約に加え、年俸も今季の推定2億1000万円から大幅増を提示。球団の野手では最高とされる金本知憲の2億4000万円を大きく上回る額になる。

さらに大きいのはFA宣言後の残留を認めることだ。オーナーは「全然問題ない」と明言した。広島はFA制ができた当初から「FA残留」に否定的で、認めたのは黒田、新井らごく少数。他球団とのマネーゲームに発展するのが明白だからだ。実際にFA宣言後に残留した例は過去にない。それでも丸には特例を用いて、誠意を示す。