雑草魂で成り上がる! 広島ドラフト4位の市岐阜商・中神拓都内野手(18)が12日、岐阜市内の同校で指名あいさつを受けた。真っ赤な帽子をかぶると、ドラフト1位でプロ入りした同学年の遊撃手たちに挑戦状をたたきつけた。

高卒新人の遊撃手には、同じ岐阜出身の中日1位の根尾(大阪桐蔭)や広島1位小園(報徳学園)など高校日本代表クラスの好素材がそろう。「自分は甲子園にも出ていない。彼らは甲子園で活躍して、ジャパンにも選ばれている。同じ年として悔しい気持ちはあるけど、そこから自分がはい上がって行けたら」。

投手・根尾とは高校2年春の練習試合で対戦し、三振を喫した。小園とは同じチームでポジションを争う。菊池や西川を発掘した松本担当スカウトは「(鈴木)誠也のように打って走れる3番タイプ。まずは遊撃手。それに二塁手、三塁手もできる。小園に負けないようにやってもらいたい」と期待する。

投手として最速146キロを計測した強肩とともに、50メートル5秒9の俊足を持ち合わせる。理想とする選手にはヤクルト山田哲を挙げ「将来的にはトリプルスリーを狙えるように頑張りたい」と大きな目標を語った。この日、誕生日を迎えた母・明美さんの前で、プロ入りへの決意を新たにした。【前原淳】

◆中神拓都(なかがみ・たくと)2000年(平12)5月29日生まれ、兄の影響で小学1年から野球を始め、市岐阜商では1年から遊撃レギュラーとなり、1年秋から投手も兼任。最速は146キロ。逆方向にも長打を放てる打力で高校通算46本塁打を記録。50メートル5秒9の俊足も備えるなど高い身体能力を持つ。175センチ、85キロ。右投げ右打ち。