日本ハム育成選手の海老原一佳外野手(23)が2軍戦で存在感を示した。

24日、イースタン・リーグの西武戦(鎌ケ谷)に6番指名打者で先発。初回2死満塁の第1打席で左腕榎田の初球を振り抜き、右翼席に先制のグランドスラムを放った。「初めての投手だったので甘い球を打とうと思っていきました。打った瞬間本塁打だと思った」と手応え十分の1発に笑みがこぼれた。

公式戦初先発した3月17日巨人戦で初打席初安打を放つと、そこから出場4試合連続安打。しかし、4月に入ると調子を落とした。疲労もあり、背中や肩周りに張りが出るなど、練習にも制限をかけることもあった。鎌ケ谷での残留練習では、センター方向に打ち返す意識を強くもって振り込んだ。

この日は、7日の同カード以来となるフル出場。これまで本塁打性の打球を打ってもファウルになることが課題だったが、3月26日ロッテ戦以来の3号で払拭した。「打ち込みをしていたので、実戦離れした感じもなかった。(体が)開かずセンター方向への意識で打てたと思う。打席の中で実践できたのかなと思う」と成果につなげた。

球団初の育成で入団した188センチ、92キロの大型外野手は、2軍戦で放った12安打中5本が長打。「打撃でまずアピールしたい。それが一番、支配下登録への近道だと思うので」と意欲をみせた。【山崎純一】