ファーム調整中の巨人スコット・マシソン投手(35)が8日、川崎市のジャイアンツ球場で2軍練習に参加し、今季初の1カ所打撃に登板した。

田中貴、育成の加藤、山下航、黒田と計12打席対戦し、安打性は3本。3奪三振1四球で最速は148キロを計測した。ツーシームで2本バットを折るなど、力強いボールを投げ込んだ。「感触はよかったよ。久々に万全の体調で投げることができた」と納得の表情で振り返った。

昨年8月に米国で左膝を手術。リハビリ中の同年12月には「エーリキア症」という感染症にかかり、入退院を繰り返す中で約11キロ体重を落とした。トレーニングが行えず、今年2月の春季キャンプは不参加だった。

3月1日と来日が遅れたが、順調な回復ぶりを見せている。それでも「出遅れている分、求めるところは高くなってしまう。マウンドに上がるからには完璧な状態にしたいが、簡単ではない」と調整の難しさも体感している。14日からのイースタン・リーグのDeNA3連戦(ジャイアンツ)で実戦復帰を予定「狙ったところにまだ投げられていない。もっともっと自分を高めていきたい」と意気込む来日8年目の頼れる助っ人が徐々にギアを上げてきた。【桑原幹久】