浮上のきっかけを、つかめない。

3試合連続で4番スタメン起用となった日本ハム清宮幸太郎内野手(20)だったが、3三振を含む4打数無安打に終わって、チームも2年ぶりの9連敗。負の連鎖を断てず、5月28日以来の5位に転落した。

ロッテ佐々木の鋭いシンカーに苦しんだ。清宮は第1打席で空振り三振。第2打席は一ゴロに倒れ、投手が代わった後の第3打席も空振り三振。「来る球種は分かっていたけど、丁寧にやられてしまった。責任を感じます」。9回、最後の打席では、内角球に見逃し三振し、思わずその場にしゃがみ込んだ。

本来4番の中田が、右手を痛めて戦線離脱。13日にプロ2年目で初めて4番に抜てきされてから、ここまで役割は果たせていない。清宮本人も「チャンスでたくさん(打席が)まわって来ますし、打たなければいけない」と、責任を重々感じている。試合後には、さっそうとバットを担いでブルペンに消え、居残りの打撃練習を行った。

試合前には「勝たせてくれるだろ、あいつが」と期待していた栗山監督だったが、願いはかなわなかった。「誰かのせいにしちゃいけない。試合に勝つ形を、俺が作れていないわけだから。本当に申し訳ない」と自分を責めた指揮官は、大型連敗にも「何かの意味があると思うので、しっかりと生かしたい」。8月は1勝12敗と重症で、この日は今季7度目の0封負け。少しずつ最下位の足音が迫ってきた。【中島宙恵】