右肘痛でシーズン終盤を棒に振った日本ハム松本剛内野手(26)が7日、みやざきフェニックス・リーグのソフトバンク戦(アイビースタジアム)で実戦復帰した。「4番DH」でスタメン出場。2打数無安打に終わったが、7月22日の右肘関節遊離体切除、ドリリング手術から約3カ月、来季へ向けて復活の一歩を踏み出した。

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待望の舞台に帰ってきた。松本が、フェニックス・リーグのソフトバンク戦に「4番DH」で出場。「直球をしっかり打ちたいと思っていた」と、明確なテーマを心掛け臨んだ。ソフトバンク・ミランダ相手に、2回はチェンジアップなどで揺さぶられ遊飛。3回2死一、三塁の第2打席も全4球を変化球で攻められ空振り三振に終わった。狙いと違う配球ではあったが「やっぱり打てないのは悔しい。久々にイライラしました」と懐かしい感情にもおそわれた。

約3カ月ぶりに実戦へ戻ってきた。7月中旬に右変形性肘関節症と診断され、下旬に右肘関節遊離体切除、ドリリングの手術を受けた。プロ8年目の今季、わずか出場4試合。悔しさをかみしめ、リハビリに取り組んできた。「(試合に出ることは)モチベーションだった」。打撃面を優先しながら、同リーグでの実戦に向けて歩んできた。

収穫もあった。1打席目の初球にしかなかった直球はボール球だったが、「直球に対するタイミングの取り方は、悪くなかった」と、試合から遠ざかっていても感覚には手応えもあった。1軍で実績ある投手との対戦も力試しになり、「いいチェンジアップを投げる。そういう投手を打たないと」と再確認した。今後は打席数を少しずつ増やしながら、守備での復帰も目指していく。

試合後には室内練習場に最後まで残り、ティー打撃に励んだ。「リハビリ優先でやってきたので、練習量が足りない。課題や継続してやることを見つけて、オフにやりたい」と戦いは始まっている。南国の地で、復活を懸けた来季への指針を定めていく。【田中彩友美】