日本ハム田中瑛斗投手(20)が、来季1軍定着へ好スタートを切った。8日、みやざきフェニックス・リーグの四国アイランドリーグ選抜戦(清武第2)に先発。プロ入り最長の7回を投げ、3安打2失点(自責は0)と好投した。今季は最終戦で1軍デビュー。手応えと課題を持ち込んだ宮崎で爪を研ぐ。

心地よい余韻に浸った。7回を投げきり、「正直、もう1回いけました」と余力を残した。5回に守備の乱れから失点も、イニングをまたいで4者連続三振などプロ最多8奪三振。同リーグでのテーマである、内角へのボール球とフォークで的を絞らせなかった。「しっかり課題通り出来た」と喜んだ。

飛躍への道をたどっている。「勉強中」のフォークは上沢から「投げられたらいい」と助言を受けたこともあり、約2カ月前から本格的に特訓してきた。「いつもはチェンジアップを投げていたところで空振りが取れるので、楽でした」。加藤2軍投手コーチは「全体的に変化球は、いいものを持っている。それだけのポテンシャルを持っている」と評価した。

今季最終戦の9月27日オリックス戦では、中継ぎでデビュー。2回2失点も、来季への励みになった。同コーチも「1軍で投げてから変わった」と期待。今後も先発調整として、長いイニング数を重ねていく。田中瑛は「持っている課題を克服していきたい」と、新たなシーズンへ燃えている。【田中彩友美】