つかみはOKだ。日本ハムの育成ドラフト1位福岡大・宮田輝星外野手(22)が12日、千葉・鎌ケ谷で行われた新入団選手歓迎式典に参加し、トークで存在をアピールした。質問コーナーなど、ファンとの交流イベントでは、他の新人9選手とは違う受け答えで、訪れた約1000人のファンを盛り上げた。

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一瞬でファンの心をわしづかみにした。新入団歓迎式典の壇上で宮田が会場を沸かせた。「彼女いますか?」の質問に、思い切って宣言した。「ファンのみなさんが彼女です!」。イベント終了後は「あれはちょっと…雰囲気的に(言った方がいいかな)」と苦笑いしたが、「いません」と回答を並べた同期とは、ひと味違う軽妙なトークで盛り上げた。

育成選手であっても、プロとしてアピールは重要だと考える。「根は負けず嫌いなので、僕としてはこういう場でも」と、ファンサービスでも同期に負けない覚悟だ。読み方は違うが、下の名前は「輝星」で吉田輝と同じ字。冒頭の自己紹介では「よく“こうせい”と呼ばれるのですけど、出来れば“ほくと”と呼んでいただければありがたいです」と言って笑いも誘った。

自慢は50メートルを5秒台で駆け抜ける足にある。目標の選手は、チームの先輩・大田。「相手に向かっていくそのプレーでファンが見に来てくれる。見習っていきたい」と話した。今季へ向けた思いを漢字で表すコーナーでも、「走」と書いた。「やっぱり走りきるというのが一番僕の中で強かった。足と絡めた字がわかりやすいかなと。下克上じゃないですけど、下から上に上がっていくという気持ちで」。いかなる場面でもアピールを続け、支配下登録を目指す。【山崎純一】