開幕投手は揺らがない! 阪神矢野燿大監督(51)は、最短「6・19」の開幕投手を西勇輝投手(29)に決めていると改めて明言した。

集合練習の初日を終えて「相手がどこであろうと、うちは西で開幕と決めています。西のやってきている姿勢、実績全てを含めて西しかいないなというものを見せてくれている」と揺るがぬ信頼を示した。

指揮官は2月のキャンプ中に開幕投手に西勇を指名。開幕延期が決まった3月前半にも「西しかいない」と語り、方針は1度も変わらなかった。大役を託されて3カ月が過ぎ、西勇もまた覚悟を新たにした。「身が引き締まる思いもあります。チームの中心として先陣を切らしてもらう身としたら、意気に感じてやるのもそうですし、チームを頑張ってまとめる役目も感じながら、という意味も込められていると思います」。

本来の開幕日だった3月20日を目指して調整を続けてきたが、自宅待機期間もあったことで練習の強度を1度落とさざるをえなかった。4月15日の活動再開後はトレーニングの強度を上げて再び体を鍛えてきた。最短で6月19日と少しずつ見えてきた開幕日に向けて、ここから逆算した調整を始める。「ピッチングコーチ2人と話し合って、イニング数だったり、球数だったりを決めて逆算して動いている。開幕には普通に間に合うかなと思っています」。不測の事態にも動じぬ姿勢が頼もしい。

「誰もが経験したことのない状況なので、どういうことが起きるかも分からない。けど、その中で自分が気持ちを強く持って、安心させられるようにマウンドには立ちたい」。開幕戦のマウンドで、チームを引っ張る気概を見せる。【磯綾乃】