マー君が、本番モードに入った。楽天田中将大投手(32)が今季4度目の登板となるDeNA戦に先発。自身のミスで1失点も5回を4安打、65球でまとめた。ピンチではギアを入れ替え、打者を威圧。解禁したカットボールで打ち取るなど、女房役の太田光捕手(24)との呼吸も合ってきた。今季最速の150キロも計測。シーズン初登板となる開幕2戦目、27日日本ハム戦(楽天生命パーク)へ、いよいよ仕上がってきた。

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バッテリーの呼吸も、本番モードになってきた。田中将の今季登板全4試合でマスクをかぶる太田は、3年目の正捕手筆頭候補。1回終了後にベンチで意見をかわし、4回の失点直後には、悪送球を悔やむ右腕へ真っ先に寄り添った。サインに首を横に振られたのは、65球中10回に満たない。「田中さんが投げたいボールよりも、僕のサインを優先してくれた場面もあったと思います。考えを聞くだけで終わらず、僕の考えも伝えるようにしている。言葉のキャッチボール、試合中の会話もできるようになってきた」と汗をぬぐう。

田中将をはじめ、岸、涌井、則本昂の「先発4本柱」は全員30代で、現在1軍メンバーの3捕手は全員20代。実績十分の年上投手をリードする捕手陣へ、石井GM兼監督は「常に要求しなさい、と。バッターをそばで見るキャッチャーのプランが合っている場合もある」と求める。田中将も「気を使うことがチームにとってプラスになるとは思わない。チームのことを最優先に考えて行動してほしい」と遠慮は求めない。

最終イニングの5回を終えると、田中将は駆け寄る太田にグータッチで応えた。「テンポ、動作、動き1つとっても初めて組んだ時よりよくなっている。少しずついいバッテリーになれるように頑張ります」と右腕。最高の“夫婦”へ-。成熟度を上げていく。【桑原幹久】

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