西武今井達也投手(22)が今季2度目の同学年対決を制した。7回途中5失点のオリックス山本に対し、8回2死2失点。「前回は勝てなかった。今日は絶対に由伸より先にマウンドを降りたくないという気持ちでした」。4失点負けした4月21日の借りを返した。

前週まで5試合30回で四死球26個。自滅の側面があった。それが6回2死までゼロ。「打たせてダブルプレーっていう打ち取り方ができたので、長い回を投げられた」。変化球の精度が上がったことで、無理に三振を狙わなくなった。

スライダー、シンカー気味のチェンジアップに加え、直球狙いの打者にカットボールが奏功した。変化量より直球に近い球速が理想。前回対戦後には、高速カットを持つ山本に「カットボール、今度教えてよ」とレクチャーを頼んでいた。だが教わるより前に、自力で空を切らせ、芯をずらし、バットの先で打たせた。

本当は最後まで投げたかった。「『頼む、完投してくれ』と西口さん(投手コーチ)に言われていた。完投するつもりでいたので、ちょっと反省です」。守護神増田が抹消され、左膝に打球を受けたギャレットがベンチを外れ、前日は9投手をつぎ込んだ。あとアウト4つ足りなかったが、2年前の初完封と同じ5月5日に、今季最長の124球でブルペンを救った。

連敗を2で止め、チームを再び4位に押し上げた。こどもの日に駆け付けたキッズへ「また機会があったら球場に足を運んで。いいプレーをお見せできたら」と約束。将来のエースにと期待する辻監督は「だんだんだんだん、近づきつつあるんじゃないの?」と認めた。【鎌田良美】

▽西武源田(3安打1打点3得点1盗塁。1発出ればサイクルだった)「さすがにもう打席も回ってこないと思いましたし、意識しませんでした。(前日のヘッドスライディングの影響は)大丈夫です」

▽西武森(7回に4号2ラン)「いい流れで打順が回ってきたので、それに乗ろうと思っていた。今井がいいピッチングをしていたので援護できてよかった」

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