日本ハム吉田輝星投手(20)が「新庄baseball」の申し子になる。6日、秋季キャンプ地の沖縄・国頭で取材応対。2日前の新庄新監督の就任会見を「全部、見ましたよ」と明かし、率直な感想は「やっぱりカッコいい。プロ野球選手の中で一番カッコいい」と、目を輝かせた。

野球観に共感した。「すごくいいなと思ったのは『ノーヒットで点を取る』というところ。僕は高校時代もそうやっていた」。金足農のエースとしてカナノウ旋風を巻き起こした18年夏の甲子園。準々決勝の2ランスクイズなど、勝つためにできることを皆で考えて体現し、決勝まで上り詰めた。小学生時代も「3回くらいホームスチールしました」と、相手の隙を突く野球が染み込んでいる。

投手ながらヘッドスライディングし、当時の監督には怒られたそうだが、「新庄さんがやっているから、みたいな」と、新監督が04年球宴で決めたことを引き合いに、当時からプレーのお手本としていた。

プロ野球選手としても、その気持ちは変わらない。「ファンが喜ぶプレーは他の人ができないプレーをできているということ。僕もファンが『よっしゃー』とか喜ぶ投球ができたらうれしい」。球団のデータでも、ホップ成分が高い吉田の直球はオンリーワンの魅力がある。この日はブルペン入りし、速いクイックでも強い真っすぐを投げることを意識して練習。「来年は真っすぐで三振を取っていきたい」と、自慢の直球で押す姿で新庄劇場の主役を狙う。【木下大輔】