「火の玉ストレート」の継承者となる。新型コロナから復帰した日本ハム吉田輝星投手(21)が10日、沖縄・国頭キャンプを視察した阪神OBの藤川球児氏(41)からマンツーマン指導を受け、直球改善のヒントを得た。約1時間の説明を受けた後、ブルペンで同氏の代名詞だった直球のコツを伝授され、見守った新庄剛志監督(50)も大満足。夏の甲子園を沸かせた浮き上がるようなストレート復活で、開幕ローテ入りを目指す。

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ぜいたくな時間が、ブルペンに流れた。ミット目がけて直球を投げ込む吉田の背後には、憧れていた藤川氏の姿があった。「さすがは、ドラフト1位だね!」「言うことないね、完璧!」。同氏の“ほめ殺し”に、思わず吉田も「うふふふふ」。指先から伝わる浮き上がるような直球の感覚に、自然とほおが緩んだ。見守るBIGBOSSも「何か、似てきたね。フォームが球児に」と、大満足だ。

この日、テレビ局の取材で国頭のBOSS組を視察した藤川氏。阪神時代の先輩にあたる新庄監督の願いを聞き入れ“新庄殿の8人”に加わる形になった。ドラフト1位達孝太投手(17=天理)や、昨季外野手から投手に転向した姫野らの投球練習を見学後、午後からは、伸び悩んでいる吉田にマンツーマンで“個人レッスン”。リリース時の手首の角度など、細かい助言を受けた吉田は「空振りを取るには、どうすればいいかを教えてもらった。リリースの強さは上がったなという感じだった」と、短時間で実感した変化に納得顔。「あとは、どれだけ試合で通用するか。なるべく早く自分のものにしたい」と意気込んだ。

代名詞の「火の玉ストレート」を武器に、球界を代表するリリーバーとして一時代を築いた藤川氏。吉田の変化に「もう教えることはない。どこから見ても、いい投手です」。同氏の直球を手本にしてきた吉田に、最高の時間を提供したBIGBOSSは「すごく変わったでしょ? オレは投手のことはよく分からないけど、前回見た球筋と全く違った。オープン戦とかで投げる時に、球児君みたいに『真っすぐ行きますよ』と言って、空振りを取るようなボールを投げなさいと(吉田に)伝えました」。秋田・金足農を率いて18年夏の甲子園で準優勝した右腕の覚醒に、期待を寄せた。【中島宙恵】