野村監督、今年もヤクルトの選手たちは頑張っていますよ-。

野村克也元監督の三回忌を迎えた11日、ヤクルトは沖縄・浦添キャンプの全体練習前に黙とうをささげた。高津臣吾監督を先頭に古田敦也臨時コーチ、嶋基宏捕手兼コーチ補佐が隣に並んだ。選手、スタッフはグラウンドに整列して黙とう。野村元監督に思いを寄せた。

誰しもが「監督」と呼ぶ存在、それが野村さんだ。高津監督は「野村監督もおそらくスワローズを応援してくれていると思いますし、期待もしてくれてると思いますし、その期待に応えたいなと思っています」と話した。

ヤクルトに流れる“野村イズム”は、しっかり受け継がれている。

捕手の特守では、古田敦也臨時コーチが現役時代にあった階段ダッシュ&一発芸を罰ゲームに採用。二塁送球の練習でミスをした高卒2年目の内山壮真捕手(19)が指名された。1、2本目は審査員となった嶋、中村、古賀の先輩捕手陣から「ダメ」ポーズ。

内山の到着を待つ間、古田臨時コーチが話し出した。「若い時に絞り出すってすごい大切なんだよ。俺も野村監督にいつも追い込まれて、やっと絞り出して、いい成績出せたんだよ。そういうもんなんだよ」。

野村監督の練習メニューも厳しかったが「キャンプ中は楽しくやりなさい」とよく言っていた。きついシーズンが幕を開ける前、キャンプ中こそみんなで楽しくできる時。

内山は、テーク3の「今年は、奥川先輩より稼ぎます!」宣言でクリアし、笑顔を見せた。「野村さんの本は読ませていただいている。(自分も)プロ野球の世界の中で生き残っていけるような選手になりたい」と話した。

野村監督の教え子が伝える“野村イズム”。浦添の青空の上から、ぼやきながらもきっと笑顔で、見守ってくれていたはずだ。

▽ヤクルト嶋捕手兼コーチ補佐(野村氏に黙とうをささげ) よく立たされて怒られた。でも、それが僕のプロ野球人生のスタートだった。今の僕の基礎になっていることは間違いない。本当に感謝している。