ヤクルト2年目右腕・木沢尚文投手(23)が、シュートで最速156キロをマークした。7回から登板し先頭から150キロ超えの球で打ち取り2死。3人目・宇佐見への初球から2球続けて156キロを記録した。

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追い込んでからカットで抑え3者凡退。試合後直球ではなく、このオフから取り組んできたシュートだったことを明かし「積極的にシュートを試して、球速も真っすぐと同じくらい出せたのでよかった」と手応え十分だった。

20年ドラフト1位右腕も、1年目の昨季は1軍登板がないまま終えた。「焦りはありましたね。必要以上に周りと比べてしまうこともありましたし、なかなかもどかしい1年間でした」。今季から心機一転、中継ぎに転向。沖縄での実戦では登板するも3試合連続失点を喫していただけに、結果に結びつけられたことは大きい。伊藤智仁投手コーチから「去年の結果がプラスになるようにすればいい」と声を掛けられ、“魔球”となる150キロ超えのシュート習得に、キャンプで励んでいた。

自分自身を見つめ直していた。もともと強い直球が武器の1つ。しかし「打者にとってあまり嫌なボールがないなと。ストレートもなかなか打者の予想を超えられるボールではなかった。打者目線で考えたときに、ゾーンで動くボールがあったら他の球種も生かせる」と取り組みを開始。散らばっていた制球力も、ブルペンでダミー人形を両サイドに置き壁をつくることで修正した。沖縄で取り組んできた成果がようやく、北の大地で実を結んだ。

中継ぎの一角として、ようやく結果を残した右腕に、高津臣吾監督も「球はよかったと思う。結果が求められるときに、ストライクとれてバッターうちとれたというのは半歩前進」とうなずいた。木沢は「結果出さないと開幕のチャンス少なくなる大事な試合だと思ってマウンド立ったので、3者凡退抑えられてよかったです」と喜びよりも、ホッとした様子だった。

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▽ヤクルト高津監督(好投した木沢について)「球は良かったと思う。結果が求められるときに、ストライクを取れてバッターを打ち取れたというのは半歩前進」