甲子園球場に隣接する素盞嗚(すさのお)神社には、最下位に沈む阪神の逆襲を信じるファンが後を絶たない。コロナ禍による入場制限が解かれ、先週末は巨人との「伝統の一戦」だったこともあり、多くの参拝者が訪れた。畑中秀敏宮司(66)は「お越しになられた方々は気合を入れて祈願をしていかれます。寅(とら)年だからどうしても勝ってほしいと」と説明。阪神は数々のワースト記録を塗り替えているが、ファンも神頼みで勝利を願ってやまないようだ。

低迷するチームに「まさかまさかですね」と話した畑中宮司は「例年は6月くらいまでは調子がいい。反対にこれから勝っていけば夏場を過ぎても強いかもわからない。それは期待しています」と胸を膨らませる。今年奉納された絵馬には阪神の「リーグ優勝」「日本一」と書かれたものが並ぶ。諦めるにはまだ早い。【古財稜明】