ソフトバンクが苦手の左腕打ちで、首位楽天をたたく。29日に福岡から仙台への移動後、天候不良のため楽天戦の中止が決定。楽天生命パークの室内練習場で、練習を見守った藤本博史監督(58)は「移動ゲームやったからね。両チームともね。ゴールデンウイークというのは、プロ野球選手にとって一番しんどい時期やからね。ちょうどいい休養になったかなと思います」と前向きにとらえた。

仕切りなおしの30日同戦は、左腕の早川が先発する。今季のソフトバンク戦に先発した左投手は11試合で、延べ63回2/3で自責点10。防御率に換算すると1・41と抑え込まれている。

攻略のキーマンが、左肩痛から復帰した柳田だ。左打者ながら左腕を得意としており、1軍定着した12年以降は21年までの10年間で9度、対左の打率が対右を上回っている。早川に対しても昨季5試合の対戦で15打数6安打の打率4割を残している。26日の1軍復帰後は3試合連続安打で、28日西武戦では復帰後初本塁打もマークと上昇気配だ。

首位を走る楽天とは現在2ゲーム差。連勝すれば、勝率では下回るもののゲーム差なしに肉薄する。今季ここまでの対戦は3試合で1勝2敗と黒星が先行。好調の相手に藤本監督は「楽天が一番バランスのいいチームですよ。左打者が多いけどね。投げる、打つ、走るということを考えたバランスがいい。どこか弱点を見つけて、負けないように」と警戒を強めた。【山本大地】

○…エース千賀がスライド先発する。首位楽天との第1ラウンドは雨天中止。30日の登板に向け、エースは楽天生命パークの室内練習場で調整した。「自分の体を整えながら、変わらずにいきたい」。楽天とは今季初勝利を挙げた1日以来、2度目の対決。8回116球を投げ散発5安打無失点に抑え、好印象もある。「前回は前回。今回はまた、いい投球ができるようにしたい。不用意な球を投げないように、しっかりと集中して投げたい」と意気込んだ。

○…打撃好調の柳町達外野手がレギュラー定着に向け、さらなるアピールを誓った。「今のところ、いい形で打席に立てていると思う」。ここ5試合は外野3ポジションで先発出場し17打数9安打、打率5割2分9厘。通算打率も3割7分3厘の好成績を残している。藤本監督からは走者を置いた場面での積極的な打撃を求められている。「立場を考えながらどんな球でも対応できるようにしたい。このままレギュラーを勝ち取りたい」。3年目のスラッガーは貪欲にバットを振り続けるつもりだ。

【関連記事】ソフトバンクニュース一覧