虎退治へ。広島先発陣が9日、本拠地マツダスタジアムで調整を行った。10日からの阪神3連戦(甲子園)は、初戦に対阪神3連勝中の床田寛樹投手(27)が先発。2戦目以降は昨季最多勝の九里亜蓮投手(30)、前回来日初登板で7回1安打無失点のドリュー・アンダーソン投手(28)を立てる。リーグトップの先発防御率を誇る強力ローテで、首位奪還を狙う。

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首位ヤクルトを本拠地で迎え撃つ週末の3連戦を前に、敵地甲子園で虎狩りに挑む。チームの好スタートを支える強力な先発陣は、マツダスタジアムで調整。ここまで先発防御率2・59、クオリティースタート(投球回6回以上自責3以下)率75%はいずれもリーグトップを誇る。調整を見守った横山投手コーチは「今は誰が投げてもしっかりゲームをつくってくれる」と信頼を口にする。

阪神戦は今季6試合で5勝1分けと負けなし。対戦防御率も1・74に封じる。10日からの3連戦は床田が先陣を切る。「みんな、いい投球をしているので、何とか自分もいい流れに乗れるように。最終的にはチームが勝てればいいと思うので、自分のできることをしっかりやりたい」。自身、阪神には昨季から3連勝中。甲子園では通算1勝3敗も、同地での防御率は2・63と相性は悪くない。「特に変わらず。ビジターでも、広島のファンの人が多いので、少なからず力にはなると思います」。久しぶりに満員となる聖地での登板にも平常心を貫く。

九里、床田を軸とした週頭のカード先発に、新助っ人アンダーソンが加わった。来日初登板となった5日巨人戦で7回1安打無失点の快投デビュー。「打者に強い気持ちで立ち向かうということだけ続けていきたい。そこの部分は今後も継続していきます」。12日阪神戦で95年チェコ、11年バリントン以来、球団3人目となる来日初登板から2戦連続勝利を目指す。

大瀬良、森下が並ぶ週末カードが12勝7敗1分けで勝率6割3分2厘に対し、週頭のカードは8勝8敗、勝率5割となっている。上位ヤクルト、巨人との対戦が続いたことも影響しているとはいえ、交流戦終了の6月12日まで6連戦が続く日程だけに、週頭のカードで勝ち越すことがチームにいい流れをもたらす。先発陣がけん引役となり、まだまだコイの季節を終わらせない。【前原淳】

○…11日の阪神戦先発が見込まれる九里は、チームを勝利に導く投球を誓った。前回4日巨人戦は3点リードを守り切れずに降板。今季1勝1敗と勝ち星が伸びず、登板試合に限ればチームは4連敗中だ。「まずはチームが勝てるような投球をできれば。それだけを考えます。ゾーンで勝負できていないところがあるので、もう1回しっかりと自分の投球ができるように」。持ち味である攻撃的な投球を取り戻す。

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