阪神湯浅京己投手(22)が1回0封で今季10ホールド目を挙げた。1点リードの8回に登板。2死二塁のピンチで気迫の投球を見せた。山崎との対決。2球で追い込みながら、粘りにあったが、屈しなかった。「とにかく気持ちで絶対に負けないという思いで投げました。粘られましたが、それ以上に粘ってやろうと」。負けじと7球目には自己最速タイの154キロをマーク。球場も沸くなかで、13球目。147キロの直球で見逃し三振。10試合連続で無失点で、自らの役割を果たした。

敗れたが、投手陣は19試合連続3失点以下と安定した投球を継続している。セットアッパー湯浅がその屋台骨だ。矢野監督は「1軍でこれだけ投げるのは、もちろん初めてで。粘られた中、山崎でしっかり切るというところも見事やし、湯浅のやれることはやろうとしているのは結果にもつながっている。自信を持ってどんどんやっていってくれたらいいなと思う」と目を細めた。ここまで防御率1・10と成長著しい右腕は「これからもできることを継続していきたいと思いますし、少しでもチームの力になれるように1戦1戦、成長していきたい」と頼もしかった。【三宅ひとみ】

 

○…大山は本職ではない左翼で好送球を決めた。2回無死一塁、5番中村の左中間寄りの安打にチャージ。スタートを切っていた一塁走者村上が一気に三塁を狙う中、ワンバウンドのストライク返球で刺した。矢野監督も「流れの中で嫌なところもあったけど、野手もアウトにしてくれたり、悠輔の送球とか、そういうものもあった」と評価。地道な守備練習の成果を出した。

○…渡辺は「村上キラー」を襲名する勢いだ。1点リードの7回無死、4番村上へのワンポイントで登板。フルカウントから外角低めの132キロ直球で空振り三振に仕留め、激しくガッツポーズした。村上とは今季4度の対戦で空振り三振3つと1四球。「しっかり自分の投球をすることができた。これからも自分が求められている役割をしっかりまっとうできるように準備していきたい」と気合十分だ。

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