竜のキューバトリオが躍動し、今季4度目のサヨナラ勝ちで巨人を連倒した。同国出身のロドリゲスとR・マルティネスが同点の8、9回を無失点リリーフしてお膳立てした9回無死一、三塁。A・マルティネス捕手(26)が来日3年目で初のサヨナラ打を放ち、打のヒーローになった。

巨人6番手、ブラジル出身のビエイラとの中南米対決にA・マルティネスも真っ向勝負で食らいついた。150キロ後半の直球で空振り、ファウルで追い込まれたが、「いつも言われていたことがふと頭に浮かんだ」という。バットを短く持ち替えた。立浪監督らから「追い込まれたら短く持て」と教わったアドバイスだ。162キロの速球にコンタクトした打球はセンター前にポトリ。左肩の故障の影響で今年初めて欠場した“キューバの大先輩”のビシエドも大喜びで、ウオーターシャワーで祝福された。

捕手登録ながら昨秋から外野、一塁での出場機会を模索。この日も兄貴分ビシエドの欠場で代役の5番一塁を任された。「もっとできると思う。アリエルといつも(オーダーに)書いてもらえるように活躍したい」。3万4290人で埋まった本拠地初のお立ち台に1人で立ち、目を輝かせた。「今日はみんなが一丸になった素晴らしい試合」。不動の主砲が欠けたピンチで、後輩のキューバ勢がひときわ存在感を発揮した。

5月19日はキューバで待つ長女エイミーちゃんの1歳の誕生日だった。近日中に来日予定の妻と愛娘に「いいプレゼントになった」と、喜びを爆発させた。【伊東大介】

 

▽中日京田(マルチ安打を決め、再昇格後の2試合は7打数3安打) ファームでやってきたことができている。チームが勝ってよかった。

▽中日高橋宏(5回9安打3失点で3勝目ならず) 調子自体は悪くなかった。こんな投球をしてると野手もリズムが悪い。もう少しリズム良く投げたかった。

○…必勝リレーを構成する投のキューバコンビもサヨナラ勝ちに貢献した。4番手で8回に登板したロドリゲスは3人でピシャリ。9回を任された守護神のR・マルティネスは2死から吉川に二塁打を許したが、岡本和を141キロのスプリットで空振り三振に斬った。21試合連続無失点リリーフで今季初勝利をゲット。「2死からピンチをつくったけど、ゼロで抑えられてよかった。初勝利はめっちゃめちゃうれしい」と笑顔を振りまいた。

【ニッカン式スコア】18日の中日-巨人戦詳細スコア