中日松葉貴大投手(32)が自己最速の始動で来季の先発ローテ入りをにらんだ。今季獲得した国内FA権を行使せずに残留。「この期間の取り組みが甘ければ、来年いい結果が出ない」と決意を込めた。

ナゴヤ球場で行われる秋季キャンプのメンバーとは別に松葉は、グラウンドでのランニングなどを黙々とこなす。「本来は12月にやっていたことを10月の早い段階でできるのは、すごくプラス。休むとそこから立ち上げるのに時間がかかる。1、2日休むことはあるが、4、5日休むことはない」。来年2月の春季キャンプまでナゴヤ球場で体作りを続ける。

19年にオリックスから移籍してきた左腕は今季19試合6勝7敗、防御率3・33。屋外球場との相性を考慮して開幕当初は本拠地バンテリンドーム、5回限定起用もあったが、中盤からは他球場、中5日登板など、先発ローテを下支えした。複数年契約の提示もあり、残留を選択した左腕は逆に危機感を募らせる。「根尾とか若い選手がどんどん出てくる。来年は4人の投手がローテに決まっている状況。残り2枠を8、9人で争う。年齢的に考えてチャンスは少ない」と、大野雄、柳、小笠原、高橋宏に続く先発ローテ入りをにらんだ。

9月21日のシーズン最終登板後、10月初旬までに今季のデータ確認など反省作業も完了済み。「監督が求めるものをしっかり応えられるように準備するのが自分の役割」。来季11年目を迎える左腕が、飛躍を誓った。【伊東大介】

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