ロッテからドラフト1位指名を受けた専大・菊地吏玖(りく)投手(22)が16日、東京・千代田区の同大での指名あいさつ後に会見し、「目立ちたがり屋です」とプロ向きの性格を披露した。

訪れたロッテ榎康弘スカウト部長からは、先発、リリーフ両方での期待を受けたが「大学時代は先発が多かったですし、長く投げ続ける能力を培ってきたので、先発のほうが好み。先発のほうが長く投げられて、ちょっと目立てるので」と笑顔。周囲を見渡し、「ロッテのためにどこでも投げます。日本一になるために腕を振り続けます」と続けた。

札幌大谷高時代には文化祭で学校中を驚かせた経験も明かした。イベントの合間に、友人5人と一緒にお笑い芸人グループ「超新塾」のネタで、ゲリラ登場した“お祭り男”だ。プロ入りに向けて「これからはもっとユニークさを出していきたい。まだちょっと猫をかぶっているので」と言いつつ、エンジンがかかってきた。

4年前の高3夏、本当は一番目立ちたかった100回大会の甲子園。南北海道大会で敗れた悔しさは忘れていない。甲子園の主役だった金足農(秋田)吉田輝星投手(21=現日本ハム)や大阪桐蔭の根尾昂内野手(22=現中日)、藤原恭大外野手(22=現ロッテ)。先にプロ入りして目立った活躍をしている同学年選手にライバル心も燃やした。「吉田くんも1軍で何十試合も投げているピッチャーですし、戸郷(翔征)くんは巨人のローテ入りして今回の日本代表でも投げている。そういう選手はすごいと思うところもあるんですけれど、同じ土俵に立つことが出来たら絶対に負けないという思いもある。同世代の中で頭角を現す選手になりたい」。世代NO・1投手も目標の1つだ。

「ヒーローインタビューの妄想は何回もしたことがあるんですけれどね」と報道陣を笑わせた。「何かワードがあったらいいかな、と。鈴木誠也選手の『神ってる~』とか。ファンのみなさまにも(自分のことを)覚えていただけると思うので、おいおい考えます。誠意を持ってインタビューを受けたいです」。早くも「すごい熱いロッテファンの方々が後ろにいて、その中で投げられる心強さがありますし、すごい楽しみです」とZOZOマリンでマウンドに立つイメージもした。吉田、根尾ら、甲子園のスターにも負けないスター候補が誕生しそうだ。【鎌田直秀】