西武古賀悠斗捕手(23)は言葉に覚悟を込めた。

森がFAでオリックスに移籍が決定。不動の正捕手のイスが空いた。チームにとっては痛手だが、来季2年目の男にとっては、出番が増えるチャンスにもなる。まずは来季の正捕手奪取に燃える。

「森さんの穴を埋めるのは、とても簡単なことではない。あのレベルになるのはすぐには無理だと思うのですけど、1日、1日でも近づいていけるように」

ルーキーイヤーの今季は26試合の出場。配球面での反省も多く残った。より深く投手を知り、最適なリードをできるよう勉強を重ねる。肩は自慢だが、今季は1度も盗塁を刺せなかった。「けん制を入れるタイミング」、「握り替えの速さ」、「送球の安定性」など課題があふれ出た。地肩の強さは折り紙付きだが、足りなかった技術を磨き、レベルアップを目指す。映像もチェックし、無駄な動きをなくしていく。

森は最高の手本でもあった。特に「握り替えの速さ」は参考にしていた。「一番早いんじゃないか。どうしたら、できるだろう」。よく動きを観察し、質問もした。ともに過ごした1年では「あの速さに到達することはできなかった」と時間が足りなかった。ただ今後、目指すべき到達点として、はっきり脳裏に刻まれている。

球界屈指の打てる捕手。その穴は簡単には埋まらない。現実を受けとめながら、古賀は言う。「4年後、5年後とかに、森さんの穴を埋められたという形になれば」。頼れる扇の要となるべく、1歩ずつ成長を遂げていく。

西武ニュース一覧はコチラ>>