“教授”が精神力を「禅」で磨く。日本ハムの北山亘基投手(23)が29日、札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、2000万円の大幅増となる年俸2700万円でサインした。今オフは寺院で禅を学んで集中力を養い、開幕投手を務めて55試合に登板した今季以上の飛躍を目指す。

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自主トレの情報を明かさない「雲隠れ」を明言していた北山の行き先は、寺だった。今オフは「禅」を学び、精神力を鍛える。愛称「教授」の勉強の虫は、シーズン中から関連書籍を読みあさってきた。「本に書かれていたゾーン(極度の集中状態)と自分が経験したゾーンが近い部分があったので、禅を勉強したい」。集中力をコントロールするためのヒントを探る。

今季、極度の集中を体験したのは3月3日ヤクルトとのオープン戦だった。救援登板し、自己最速の156キロをマークするなど、3者連続奪三振。「あの日が自分の最大のパフォーマンスを出せた。それを意図的に出せるようになりたい」とレベルアップを誓う。

ルーキーとしては球団史上66年ぶりとなる開幕投手に大抜てきされ、先発、中継ぎにフル回転でチームトップの55試合に登板した。来季年俸は大幅増となる2700万円。「1年目の活躍としてはすごく評価していただいた」とする一方、「もっと期待に応えられるように来季以降もやっていきたい」と抱負を語った。 タイトル獲得を目標に掲げる。起用法は未定だが、「与えられたポジションでタイトルを取ることが目標。キャンプインまでにどこで投げろと言われても100%を出せる準備をしていきたい」。「教授」という愛称を持つ研究家が、寺での修行で覚醒を図る。【石井翔太】(金額は推定)

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