<東京6大学野球:法大10-0慶大>◇第1週第1日◇8日◇神宮

法大が10-0で慶大に快勝し、白星スタートを切った。今秋ドラフト候補左腕、尾崎完太投手(4年=滋賀学園)が先発。リーグ戦初スタメンの慶大・清原正吾内野手(3年=慶応)の打席で自己最速を1キロ更新する150キロをマークするなど7回無失点の好投だった。

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ドラフトイヤーの幕開けを快投で告げた。法大・尾崎は、9球団のスカウトの前で自己最速を1キロ更新する150キロをマークした。3-0で迎えた2回2死、打席には清原和博氏(55)を父に持つ慶大・清原。フルカウントからの6球目に投じた150キロ直球で一飛に抑えた。「お父さんがすごいので、意識しました。(ストライク)ゾーンの中で打たれたら仕方ないと思って、気持ちでは負けないように投げました」。

意識していたのは制球の部分で、球速については「1ミリも気にしていなかった」。今オフは課題だった体力面に向き合い、昨年12月の1カ月で1000球以上を投げ込んだ。ピンチでギアを上げる投球で、7回無失点で通算5勝目。ヤクルト橿渕スカウトグループデスクは「昨年より球速も出ていたし、成長を感じる。以前はコンビネーションで打ち取る投手という印象だったが、直球の強さも出ていている」と評価した。

尾崎が自分で選んだ背番号は、東京6大学の通算最多勝利(48勝)を持つ法大の偉大な先輩、山中正竹氏もつけた「1」。第1戦に先発する意地を見せた。【保坂恭子】