身長164センチの球界最小兵選手、西武滝沢夏央内野手(19)が9回にプロ初本塁打を放った。

6回の守備から途中出場していた滝沢は、この日最初の打席となった9回に、日本ハム玉井の144キロ直球を引っ張った。右翼にある日本ハムのブルペンへ飛び込む1号ソロ。プロ2年目、通算51試合、92打席目でのプロ初アーチとなった。

ダイヤモンドを1周して三塁側のベンチへ戻ると、松井稼頭央監督(47)とも笑顔でハイタッチ。さらに愛斗外野手(26)とは歓喜のハグを交わすなど、大喜びした。

試合後は初となるヒーローインタビューに登場。プロ初本塁打のボールは「真っすぐを狙っていたので、結果ホームランとなって良かったなと思います。(感触は)最高でした。(記念球は)両親にあげたいと思います。『この体でも打てたよ』と伝えたいと思います」と、笑顔を見せた。

◆滝沢夏央(たきざわ・なつお)2003年(平15)8月13日生まれ、新潟県上越市出身。野球は保育園時代に軟式で始め、中3で県選抜に選出。関根学園では内野手兼投手として1年春から1桁背番号を背負うも、甲子園出場なし。21年育成ドラフト2位で西武入団。22年5月13日に支配下選手登録され、1年目は出場48試合、19安打、0本塁打、4打点、1盗塁、打率2割2分4厘。164センチ、65キロ。右投げ左打ち。

▼身長164センチの西武滝沢がプロ初本塁打。ドラフト制後、164センチ以下の選手が本塁打を放ったのは高橋二三男(164センチ=71~76年に西鉄、太平洋、ロッテで計7本)、弘田澄男(163センチ=72~85年にロッテ、阪神で計76本)、内村賢介(163センチ=11年に1本)に次いで4人目。内村はランニング本塁打だったため、スタンドインの本塁打は85年弘田以来だ。滝沢は19歳8カ月。西武の10代選手が本塁打は14、15年に計19本打った森友哉(現オリックス)以来。