阪神大山悠輔内野手(28)が2試合連続タイムリーとなる同点打を放ち、逆転勝利に大きく貢献した。

1点を追う8回2死一、三塁。中日柳の初球、真ん中に甘く入ったフォークを捉えた。打球は猛スピードで三遊間をぶち抜いて左前へ。一振りで劣勢をはね返し、直後の佐藤輝の勝ち越し打につなげた。

「もうかえすだけだと思ってましたし、しっかりいい準備をして打席に入ることができた。まずは同点、あとは『テル任した』とそんな感じで行きました」

反撃ののろしを上げたのも大山だった。2点ビハインドの7回、先頭で柳の初球144キロをたたき、左中間への二塁打で出塁。2死三塁から坂本のタイムリーで本塁へ生還した。2打席連続の初球打ちに「なんとか先頭で出て、まずは1点目を取らないと2点目もない。振らないことには当たんないので」。4安打を放った前日の同戦も9回先頭で右中間二塁打。大山の打棒が、2試合連続の逆転劇を演出した。

これで7試合連続安打。打率はチーム1位でリーグ4位タイの3割3分3厘、リーグ打点王近本の16打点に次ぐ14打点はリーグ5位タイだ。得点圏打率も4割と勝負強さを発揮しており、岡田監督は「チャンスメーカーにもなるし、ほんと勝負強いバッティングができる」と絶賛。5番佐藤輝との主砲コンビには「4、5番はね、ほんとチームの柱なんで。そこが中心になって、それがすごく機能してる」とうなずいた。

お立ち台ではゴールデンウイーク恒例「こどもまつり」のイベントの一環で、最後に子どもたちからの質問に答えるコーナーがあった。大山は小学生の女の子から「私は将来CA(キャビンアテンダント)になりたいんですけど、夢をかなえるためにはどうすればいいですか?」と問われ、「CAさんになりたい気持ちを強く、ずっと思ってください。そしたら絶対なれます。応援してます」と優しくエールを送った。虎の4番が「諦めない」ことの大切さを、身をもって体現した。【古財稜明】

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