3位楽天が、首位巨人に8-1と大勝。8回2死一、二塁で代打出場した育成ドラフト4位永田颯太郎内野手(22)が、右前適時打で今季初打点を挙げるなど、一挙5得点のビッグイニング。ここまで巨人に3カード連続で負け越していたが、この勝利で今季初の勝ち越しを決めた。

永田は遠征には行かない残留組。だが、「いろいろな人に相談してきましたし、バッティングも数を打たせてもらっている」とその期間を成長の糧としてきた。8回の適時打は高めに浮いたフォークをしっかりと振り抜いた。永田は「最近、練習で取り組んでいることができるようになってきた。ホッとしたというか…、やってきたことができてよかった」と喜んだ。

永田は高校卒業後、国立台湾体育運動大に進学。台湾での生活の中で中国語をマスターし、言葉の壁を乗り越えてきた努力家だ。同大には現在も在学中で、6月に卒業する見込み。現役大学生とプロ野球選手との二刀流は今後、プロ野球選手一本に絞られるが、支配下登録の期限は2カ月後に迫っている。永田は「今年(支配下に)なれたらいいが焦らず、なれなくても落ち込まず。今年でも来年でもいつでも勝負できるように、たくさん練習してうまくなりたい」。目指すは1軍の遊撃手レギュラー。若鷲屈指の努力家が、目標達成に向け、努力の鬼となる。【濱本神威】