仲間を救え! 楽天小深田大翔内野手(27)が、サヨナラ3ランで試合を決めた。

1点を追う9回2死一、二塁。「今江(打撃)コーチから思い切っていってこいと言われた。しっかり割り切っていけることができた」と、湯浅の初球、高め146キロ直球を積極的にスイング。打球を右翼席最前列へ突き刺した。ダイヤモンドを回り、本塁を踏むと両手を天に突き上げた。

2点リードの8回無死一塁で、小郷が右翼線に上がった飛球をグラブの土手に当てて落球。右翼スタンドを埋め尽くした阪神ファンの応援がヒートアップし、流れが変わった。一挙3失点で逆転され、敗戦まであと1死まで追い詰められた。小深田は「僕自身も結構ミスをしているので、それを取り返す気持ちは狙っていた」と振り返る。自身も本職は遊撃手ながら、二塁、三塁、左翼、中堅も守り、リーグトップの9失策とミスが続いた。だからこそ、自分の分も、小郷の分も-。闘志をスイングに変えた。歓喜の輪の中で、号泣する小郷を見て「びっくりした」と笑顔だった。

セ・リーグ首位の阪神相手に勝ち越し。チーム浮上へ向けての反撃態勢が徐々に整いつつある。小深田は「今日の勝ちで勢いに乗っていけるように」と力を込めた。どんなときも前向きに、目の前の試合に打ち込んでいく。【湯本勝大】

▽楽天石井監督(小深田のサヨナラ3ランに) 小郷もエラーしたところでかなり責任を感じていた部分もあった。チームの危機も、小郷のことも救ってくれた。こぶちゃんに関しては昨日、焼き肉をおごったかいがありました。

▽楽天小郷(8回の落球がきっかけで一時逆転を許すも、チームはサヨナラ勝ち)「(小深田に)ありがとうございますと言いました。しっかり練習して、次に誰かを助けられるような選手になりたいと思います」

【動画】小深田大翔が逆転サヨナラ3ラン 小郷はミスを救われ涙

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