ソフトバンクの1軍監督に内定している小久保裕紀2軍監督(52)が20日、秋季キャンプでの個人特化型の強化プランを明かした。フロント主導で企画されたホークス初となる投手(筑後)、野手(宮崎)の分離キャンプは徹底した個人鍛錬の場にするつもりだ。この日のみやざきフェニックス・リーグの韓国選抜A戦(アイビー)は、雨天中止となったが、小久保2軍監督の口調は熱かった。

「選手には2軍で打率3割3分8厘以上打たないと、1軍でレギュラーとして抜けることはないと、はっきり言っています。今の時点では1軍で活躍できる選手はゼロということ。夢も希望もない話かもしれないけど、それが現実の数字」

今季2軍で30試合以上出場して打率3割超えはアストゥディーヨ、野村大、吉田の3人だけ。データ分析で得た知見を元に、すでに野手陣には秋季キャンプの方針を伝えている。打球速度にも言及した。「打球速度も1軍最低ラインが160キロ。150キロがマックスだと永遠に1軍に行けることはない。これもはっきり選手に言っています」。球団フロントとも個人メニューのすり合わせを終えている。

リチャード、野村勇は打撃フォームを矯正中。新しいスタイルを体に染み込ませようと必死に取り組んでいる。個々でメニューは異なり、ウオームアップ後は各選手がそれぞれの課題に取り組む練習メニューのようだ。メイン球場となるアイビースタジアムには、トラックマンと呼ばれる弾道測定機器を設置。「打球速度が最低このくらいじゃないと、1軍では無理という現実を突きつける方針で行くらしいから」と徹底した振り込みをさせる考えだ。

育成2年目の仲田は個人練習以外はすべて守備に特化する。「仲田は打撃練習はありません。12日間、全部守備です」。若鷹のレベルアップを期し、新指揮官の胸は高鳴っている。【佐竹英治】

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