中大・西舘勇陽(ゆうひ)投手(4年=花巻東)は巨人が1位指名し、交渉権を獲得した。

巨人、日本ハムが入札。2球団競合で巨人阿部慎之助監督がくじを引き当て、右手を掲げた。日本ハム新庄剛志監督はしょんぼり肩を落とした。

西舘は「大学進学の時から、4年後にドラフト1位を目標に練習してきた。結果として選んでいただき、率直にうれしい。もっとレベルアップし、もっと上のレベルの投手になれるように頑張っていきます」とかみしめた。中大OBの阿部新監督が率いる巨人のユニホームに袖を通す。「自分が小さい頃からのレジェンド選手、その方のもとできる。これからも頑張りたい」と決意を新たにした。

西舘は独特なフォームが目を引く。ショートアームから最速155キロの直球を投げ込む右腕。多彩な変化球も操ることができる。3年秋から先発に転向し、4年秋には8試合に登板して3勝2敗。60奪三振で防御率1・11はリーグ2位の数字を残した。

エンゼルス大谷翔平投手ら好投手を生んでいる花巻東の出身。1年生の頃から公式戦に登板し、佐々木洋監督が「西舘はスケールが大きい投手になる」と期待を寄せていた逸材だ。2年時には春夏連続で甲子園に出場。3年夏も出場している。目標の選手には、同校の先輩である菊池雄星を掲げる。

岩手県出身、183センチ、79キロ、右投げ右打ち。