阪神大学リーグの6連覇に貢献した天理大の最速146キロ左腕、本間悠貴投手(4年=大冠)が7回を無失点に抑える快投で初戦突破を導いた。118球を投げ6安打、7奪三振。打線も4番の近藤遼一内野手(4年=八戸学院光星)が4安打5打点で強力援護した。

今秋の大学ラストシーズンで先発として開花した。春は中継ぎだったが、先発テストを受けていた夏の練習試合で関東の強豪相手に好投。この秋から先発の中心的存在となった。

藤原忠理監督(58)は「関東遠征で抜群のピッチングをして、『あ、これは本物だ』と。学生は経験が全てですし、試合で使っても、故障しないのが功を奏しました。彼にとって100球は、球数が多い方ではないはず。今日も完封できたかもしれない」と目を細めた。本間も「元々、体はケガをしにくい」と胸を張り「頻繁に使っていただいて、失敗も成功もして、成長できた」と晴れやかだ。

入学時には、メンバー入りや、タイトル獲得は想像がつかなかったという。そんな左腕が今秋のリーグ戦で、最優秀投手賞と最優秀選手賞を受賞し、最多勝利投手にも輝いた。タフな体力に加えて強肩も自慢。「まだ体力的に余っている。『連投させるよ』と監督に言われているし、僕もその気持ちに応えられたら」。勝てば明治神宮大会出場に王手をかける3日の大商大(関西6大学)戦に意欲を燃やした。【中島麗】

◆本間悠貴(ほんま・ゆうき)2001年(平13)8月29日生まれ、大阪府高槻市出身。高槻・柱本小2年時に野球を始め、高槻第七中3年まで高槻ブラザーズに所属。一塁手、外野手を経験。大冠(大阪)では、3年春に外野手として背番号17でベンチ入り。甲子園出場はなし。天理大で投手に転向し、2年春に背番号15でベンチ入り。50メートル走は6・1。遠投120メートル。身長1メートル74センチ。体重77キロ。左投げ左打ち。