近江高時代に野球部で春夏3度甲子園に出場した関大前主将・有馬諒捕手(4年)が7日、後輩の決勝を前にエールを送った。後輩たちは8日に青森山田との全国高校サッカー選手権決勝に臨む。競技こそ違うが「精いっぱい、悔いないように。優勝か準優勝というところで試合ができるので、最後まで思い切って楽しんでほしい」と熱いメッセージを贈った。

自身の甲子園最高成績は18年夏の8強で金足農からサヨナラツーランスクイズを浴びる激戦を扇の要として見つめていた。「僕らも全国の決勝は行ったことない。ベスト8でもやっと行けた感じやったから、さらに遠いところかな。母校が出ていると応援したくなる。決勝まで行っててすごい」。小学校入学前、野球ボールを手にする前はフットサルクラブに所属。現在も代表戦はテレビで視聴するサッカー好きだ。

聖地の1・4倍の観客数を誇る国立競技場での決戦に胸を躍らせる。「(高校サッカーは)ベスト4からしか国立に行けないですよね。甲子園より、さらに甲子園みたいなイメージ。全国に行っても、さらに国立はベスト4じゃないと行けないって聞くと、かなりね(笑い)」。

自身も国立からほど近い神宮球場は大学3年の22年に、明治神宮大会に出場。2試合でスタメンマスクを被り、それぞれマルチ安打をマーク。23年秋はリーグ戦&大学日本代表の捕手としてW優勝。落ち着いた印象の22歳有馬が後輩たちの大躍進を興奮気味に話す。

昨秋にプロ志望届を提出。その時はNPBからの声はかからなかったが、今春の卒業後、社会人野球でプレーを予定する。

この日は来秋ドラフト上位候補の金丸夢斗投手(3年=神港橘)と同時間にグラウンドに姿を現し、キャッチボールや室内の打撃練習に励んだ。「今は社会人での練習に向けて、基本的な準備をしている。自分も勝負の年になるので1年目からチームの戦力になれるように」。後輩たちの活躍に刺激を受けた有馬は、9度寒空の下で気持ち新たに汗を流した。【中島麗】

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