高校通算42本塁打を誇る「京都のドカベン」こと楽天石原彪捕手(25)が、プロ初の猛打賞&決勝打で大暴れした。同点の8回1死一、二塁、カウント1-1から148キロ直球を右中間にはじき返し、勝ち越しの2点適時二塁打を決めた。「うれしいっす」とド派手なガッツポーズ。5点リードの9回は左翼線へ適時二塁打を放ち、5打数3安打3打点と躍動した。尊敬する浅村からは「ブーヤン、ブーブーブー、ブーヤン」と祝福? されたという。

ブレークの兆しを見せる。2日の日本ハム戦(エスコンフィールド)でプロ初本塁打を放った際には、今江監督が「びっくり箱開けたみたい」と表現したが、活躍してもびっくりしないほど“当たり前”になってきた。この日は今季初先発の滝中を6回2失点に導き、リリーフ3人も無失点とリードもさえた。指揮官は「今のところ一番成長を見せてくれている選手。リード面もバッティングの面でも、ああやって活躍してくれると。やっぱりキャッチャーが打つとチーム的にも大きい」とうなずいた。

石原は16年ドラフト8位で入団。けがの影響もあり、昨季まで1軍27試合で5安打1打点と結果を残せずにいた。そんな中、自主トレはソフトバンク甲斐に師事。「拓さん(甲斐)は『とにかくキャッチャーは我慢が大事』というのを常に言っていた」と、「我慢」の2文字を胸に刻んできた。今季は19試合中12試合に出場(先発10)。8年目を迎えた強打の捕手が、花開こうとしている。【山田愛斗】

◆石原彪(いしはら・つよし)1999年(平11)3月8日生まれ、京都府出身。中学時代はU-15日本代表に選出。京都翔英3年時に夏の甲子園に出場し、同年ドラフト8位で楽天入団。172センチ、96キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸500万円。

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