ソフトバンク大野稼頭央投手(19)が本格的に先発転向した。3日、ファーム本拠地のタマスタ筑後で、四国IL・愛媛との3軍戦に先発。

「結果、内容ともに良い感じでした」。145キロに迫る直球にスライダー、カーブで3回1安打無失点の好投を見せた。ルーキーイヤーの昨季はファームの非公式戦で45試合に登板し、1勝0敗、1セーブ、防御率1・38の好成績。高卒2年目は先発で悲願の1軍初登板を目指している。

シーズン前の2、3月は蓄積疲労で不調に陥った。「今までにないぐらい力が入んなかったっす」。復調のきっかけはブルペン封印。「キャンプでブルペンを避けて、ウエートで体を大きくする期間を与えてもらいました。体が大きくなった分、球速も出力も出てくるようになりました。その期間は大きかったですね」。2月初旬に一度ブルペンに入り「最初は125キロしか出なかったです。自分の感覚では140キロ投げているつもりなのに、指にかからなかった」。次にブルペン入りしたのは3月下旬だった。「出力が出ないのに投げたくなかったので」。足元を見つめて食事も見直し、復調してきた。

「今日の3イニングで自信になりました。今年は先発で勝負します」。昨オフ、大ベテラン和田に弟子入りした未来の左腕エース候補。離島、奄美大島出身の鉄腕が着実に成長している。【只松憲】

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