早大が早慶戦に連勝し、リーグ最多の通算47度目の優勝を果たした。前日8得点の打線はこの日も19安打12得点。早慶戦に敗れV逸した昨秋からリベンジし、小宮山悟監督(58)も「お待たせいたしました!」と7季ぶりの優勝、9年ぶりの完全優勝を喜んだ。早大は10日からの大学選手権に出場し、日本一を狙う。
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宙に14回舞うと、早大・小宮山監督は「日本一になったらこれだからな」と背中の「30」を選手たちに指さした。雨にぬれても涙はない。「泣く要件がないでしょう。とんでもない展開ですから。笑いが止まらない試合じゃないですか」と19安打12得点の圧勝&完全優勝に、小宮山節が神宮球場に降り注ぐ。
母校の監督として春季リーグの優勝は初めてだ。いつも新チーム結成直後に選手に話す。「秋の早慶戦の決着をつける試合がチームの完成型になるように」。昨秋はもうひと言。「ふざけたチームになるな。優勝する資格のあるチームを作れ」。優勝を逃した昨秋の早慶戦の試合前、一部の緩い態度が「目についた。優勝する資格なんかない」とカミナリを落とした。
今春も試合前、ある大学の部員がボールケースに座っていた。「何だあれは?」と首をかしげた。2浪し、常磐線に揺られながらも志した早大、東京6大学野球。1年春、ブルペンで準備し早慶戦に登板する可能性もあった。「びびり倒した。長いこと野球やって、投手でメシ食ってきて、投げたくないって思ったの、その瞬間だけ」。OBとして重みを継承したい。
とはいえ1年生安田を抑え起用し、魔球で他校へ流れを渡さず、会見では40歳下の後輩とともに笑ってきた。それも令和の大学野球だ。「連盟のためにも日本で一番優れたリーグということを証明したい」と引き締め直して日本一を狙う。30回に及ぶとみられる胴上げに備え「腕立てしとけよ」と選手たちに厳命した。【金子真仁】
○…早大・印出太一主将(4年=中京大中京)の夢がかなった。早大に合格した時に「監督と優勝して、胴上げしたいです」と小宮山監督に宣言した。自身もリーグトップ17打点をマークし、捕手として攻守にわたってチームをけん引した。「口約束ではありますけど、そういうのは男として大事にしています」と熱く語っていた目標を4年春に有言実行。恩師の右足を支えながら、高く舞い上げていた。
○…試合終了後に、優勝パレード&報告会が行われた。ナインは雨の中、都内の早稲田キャンパス周辺を練り歩き、大勢のOB、関係者らが祝福した。小宮山監督は「雨の中パレードに足を運んでいただき感謝しかありません。もうすぐ全日本選手権があります。残り4試合、全部勝って、またこのような報告会を」と力強く宣言した。



