鷹の大物ルーキーが“初物ずくめ”の大活躍だ! 「日本生命セ・パ交流戦」でソフトバンク広瀬隆太内野手(23)がプロ初適時打&初打点をマークした。4-0の3回2死二塁からダメ押しの右前タイムリー。2回も右前打でプロ初のマルチ安打。前日4日にプロ初安打を放ったドラフト3位がこの日もバットで存在感を示した。チームは今季4度目の5連勝とし、両リーグ最速の貯金20に到達した。

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左翼スタンドから「広瀬コール」が敵地に響き渡った。「広瀬! 広瀬!」。3回時の二塁の守備位置からもはっきりと耳に届く。「やっとチームに貢献できたっていう思い」。1軍で結果を残す喜びを感じる瞬間だった。試合後プロ初のヒーローインタビューで「一生思い出に残るナゴヤドーム(バンテリンドーム)になった」。初々しく声を弾ませ、期待の背番号33が新たな1歩を踏み出した。

“初物ずくめ”の一打となった。4-0の3回2死二塁。中日小笠原からプロ初タイムリーを放った。2球で追い込まれてからの3球目。外角チェンジアップにしぶとく食らいついた。打球は右前へ。二塁走者の柳町が生還し、プロ初打点がついた。「追い込まれていたので逆方向を意識した。理想の形でヒットが出た」。2回2死一塁の第1打席も右前打。2ケタ勝利の実績を持つ左腕から価値あるプロ初のマルチ安打だった。

ルーキーらしからぬ動じない強さがある。前日4日にプロ初安打をマークしたばかり。デビュー6試合目、17打席目と遅めの1本も「あると思います。調子が悪い時とかは16打席(ノーヒット)ぐらいなら」と気にしなかった。「焦ったら負けなので。淡々と自分のやるべきことを徹底して」。アマ時代からその姿勢は変わらない。慶大の東京6大学野球で通算20本塁打を積み上げた。早大・岡田彰布(現阪神監督)に並ぶ歴代4位タイの実績を引っさげてプロ入りした。

チームは今季4度目の5連勝とし、貯金20到達は両リーグ最速だ。リーグのみならず、交流戦もがっちり首位キープだ。広瀬は「すごいチャンスだと思う。このチャンスをものにできるように」。正二塁手の牧原大、三森は負傷で離脱中。一気の定位置奪取へ、未来のスラッガーは鼻息が荒かった。【佐藤究】

▽ソフトバンク吉本2軍打撃コーチ(開幕からファームで広瀬を指導)「クールに見えますが、勝負に対する熱い心を持っている。2軍で凡打が続いた時はベンチで叫んだりしたこともあった。センターから右に打ちなさいという話はずっとしていて、1軍での安打は全部センターから右でしょう? それはいい傾向だと思いますよ」

◆広瀬隆太(ひろせ・りゅうた)2001年(平13)4月7日、東京都生まれ。幼稚舎(小学校)から大学まで慶応に通う生粋の慶応ボーイで、23年ドラフト3位で入団。東京6大学野球では歴代4位タイとなる20本塁打をマークした。俳優の石原裕次郎さんを思わせる風貌にスカウトからは「立派な眉毛は昭和のスターみたい」と言われた。5月28日にプロ初昇格。推定年俸は1000万円。181センチ、88キロ。右投げ右打ち。

【動画】ソフトバンク広瀬隆太、プロ初打点&初マルチ 日またぎで3打席連続安打