ほんま強い! 阪神が敵地で難敵を打ち崩し、今季4度目の5連勝で70勝に到達した。
相手先発の高橋宏は試合前時点で今季バンテリンドームでは8勝1敗、防御率0・57だったが、高い壁にもひるまない。2回に前川右京外野手(21)が3戦連続決勝打となる先制の中前適時打で勢いづけた。高橋宏から3点を奪い、終わってみれば15安打8得点の大勝。貯金を今季最多12に増やし、DeNA戦で引き分けた首位巨人とのゲーム差を1・5に縮めた。
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間違いなく仲間を勇気づける一打となった。分厚い頑丈な扉をこじ開けたのは、また前川だ。0-0の2回1死二塁。中日先発高橋宏の3球目、154キロ外角の直球を振り抜いた。鋭く中前に転がし、二塁走者の佐藤輝が激走。序盤の先制点でチームを勢いづけた。
「(佐藤)輝さんがチャンスメークして流れをつくってくれましたし、ゾーンにきた球は積極的にスイングしていくつもりで打席に入りました」
超難敵を相手に第1打席からリベンジした。中日高橋宏は今季、試合前までバンテリンドームで防御率0・57。前川も今季7打数1安打と苦しめられてきた。前日17日には「早め早めに準備して結果を出せるように」と意気込み、宣言通りの一打。思わず塁上で笑みをこぼし「点が入って良かった」とうなずいた。
これで3試合連続の決勝打と絶好調だ。15日のヤクルト戦(甲子園)では佐藤輝に続く2者連続のアーチで甲子園初本塁打。16日の同戦は先制の中犠飛で試合を決めた。3戦連続V打は16年8月12日~14日の江越以来だ。これで打点も40に到達。ドラフト制後、球団高卒3年目以内に40打点以上挙げたのは3年目の92年新庄剛志の46打点以来、4人目の快挙となった。
日々の積み重ねが生きている。今季はプロ初アーチを含む4本塁打を放つも、ホームランバッターの意識はない。「ホームランは狙っても打てない。僕はコンタクトしないといけない」。身長176センチと野球選手としては決して大柄ではないが、がっしりとした下半身からコンパクトに鋭く強い打球を放つのが真骨頂だ。打撃の意識を問われると「力をスポーンと抜かす感じで」と説明。「マン振りしてる時って大概ダメなので」。センター方向への意識がこの日、値千金の一打を呼び込んだ。
勝負強い若虎に導かれ、チームは15安打8得点で5連勝。貯金を今季最多12に増やし、シーズン70勝に到達した。背中を追う巨人が引き分け、首位とのゲーム差は8月5日以来の1・5まで縮まった。宿敵にマジック9が点灯したが、やることは変わらない。「あと9試合。ちゃんと結果を残せるように頑張ります」。メークアレンパへ、猛虎が食らいつく。【村松万里子】
▼阪神前川が2回に先制の決勝打を放った。これでシーズン40打点に到達。阪神のドラフト入団選手が高卒3年目以内に40打点に到達したのは高卒3年目の92年新庄剛志以来で、左打者では同3年目の76年掛布雅之以来、48年ぶりとなった。ほかに高卒2年目の67年に藤田平がマークしており、球団4人目。
▼前川は9月15、16日に続いて3試合連続決勝打。阪神では16年8月12~14日の江越大賀以来、8年ぶり。なお、2リーグ制後の連続試合勝利打点のプロ野球最長は87年5月に5試合連続をマークした西武秋山幸二で、阪神では85年10月バースと95年5月グレンの4試合が最長。



