阪神石井大智投手(28)が高専出身選手では初となるWBCメンバー入りを決めた。トレーニングで甲子園を訪れ、うれしさと責任感が入り交じった表情で率直な思いを口にした。
「すごくビックリしていますし、光栄に思います。僕なんかでいいのかな…という気持ちもありますし」
シンデレラストーリーではい上がった野球人生だ。建築士志望で入学した秋田高専から、四国IL高知を経て阪神入団。独立リーグ時代はショウガを収穫するアルバイトも行い、生計を立てた。20年ドラフトでは12球団の支配下選手最後となる74番目の指名だった投手が、日の丸を背負うまでに進化した。今季は日本記録となる50試合連続無失点も達成。WBCでも同様にゼロを重ねる意気込みだ。
「(前回大会は)バッター陣が打っていた記憶がすごくある。その攻撃を生かせるような守備というか。ゼロでつなぐところを意識して投げていきたい」
ドジャース大谷らの選出も発表されたこの日。夢の共闘については「受け止め切れていないと言っていいか分からないですけど。まだ想像はできないですね」と笑った。大きく、滑りやすいとされるWBC球は、メンバー選出も想定して使用を開始しており、来春のチーム合流までに手になじませる。
「大会連覇に向けて力になれるように。ボールも変わるし早い時期から体を作っていかないといけない」
将来的にメジャー挑戦も希望する虎の「ゼロ魔神」。世界の強打者との真っ向勝負へ、準備を進めていく。【波部俊之介】



