<1998年10月4日付日刊スポーツ紙面から>

 オリックスの球団マスコット、「ネッピー」役として活躍してきた島野修さん(48)が、3日の本拠地グリーンスタジアム神戸の最終戦(対近鉄)をもって現役から退くことになった。島野さんは試合後「昨年ぐらいから年齢を感じるようになった。寂しい気持ちもあるが、今はホッとしている」と話した。

 島野さんは1968年(昭43)に武相高から投手としてドラフト1位で巨人に入団。阪急に移籍後現役を退き、81年以来、18年間マスコット役を務めてきた。96年(平8)6月にはマスコットとしては前人未到の通算1000試合出場を達成した。

 「自分の中では1000試合がひとつの目標だった。昨年のオールスターでも周りはみんな若い人ばかり。自分なりに親しみのもてるマスコットを目指してきたが、動きが悪くなっていることは感じてきていた」。93年の球宴で島野さんはろっ骨を2本亀裂骨折。だがその後もコルセットをはめて強行出場し最大の危機を乗り越えた。出場はこの日で1175試合を数えていた。

 今年の夏には業務提携を結んでいる米大リーグ、マリナーズとの交流の一環でシアトルのキングドームを訪問。「18年前はマスコットというものが日本になく抵抗もあった。でもここまでやってこれて本当に良かった」と島野さん。今後は球団職員として、球団主催の野球教室に専従する予定だ。

 [2010年5月11日12時13分

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