<日本ハム4-6ヤクルト>◇10日◇札幌ドーム

 日本ハムはヤクルトに連敗し、本拠地札幌ドームで1分けを挟む今季ワースト5連敗となった。プロ初登板初先発の2年目右腕、矢貫俊之(26)は5回9安打4失点で降板。6回に稲葉篤紀外野手(37)の8号3ランなどで1点差としたが、直後の7回に突き放された。交流戦の貯金はなくなり、順位も7位に後退。パ・リーグではプレーオフ進出圏内の3位ソフトバンクと10ゲーム差に開いた。

 チームが置かれている現状を、身をもって知らされた2日間になった。セ・リーグ最下位に沈むヤクルト相手に、本拠地札幌ドームでの連敗。日本ハム梨田監督は「これが今の現状。何とかみんなで打開しないといけない」と、みけんにしわを寄せた。再浮上のきっかけとしたかった「6位対決」は、力負けに終わった。

 試合展開が、現状を表していた。反撃へ向けた期待感が、一気にしぼんだ。5連打で4点を返し、1点差に迫った直後の7回だ。09年までヤクルトに在籍した木田がマウンドに上がったが、先頭のデントナに左前打を許すと、続く飯原にも連打を食らうなど1死二、三塁のピンチ。続く宮本に右前適時打を浴びた。

 スタンドの高揚感が行き場を失った痛恨のイニングを、梨田監督も厳しい表情で振り返った。「6点目がうちにとっては痛かった。リリーフが打ち込まれて、水を差したような形になってしまった。リリーフが抑えてくれないと、なかなかチームの勝ちにはつながらない」。9日の対戦で3者連続三振を喫した守護神・林昌勇が控えているだけに、終盤での失点は1点以上の重みがあった。

 札幌ドームでは5連敗(1分け挟む)となり、借金は再び「11」に膨らんだ。首位西武どころか、3位ソフトバンクとも10ゲームの差がついた。限界点が、近づいた。【本間翼】

 [2010年6月11日10時55分

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