<巨人3-4ヤクルト>◇21日◇東京ドーム

 原巨人が敗れはしたが、2年連続の首位ターンを決めた。前半戦最後の一戦で、お得意さんのヤクルトに競り負けた。先発福田聡志投手(26)を4回であきらめ、中3日で藤井秀悟投手(33)を投入し、負けている展開で守護神マーク・クルーン投手(37)をつぎ込んだが、1点及ばなかった。2位阪神も敗れてゲーム差0・5は変わらず、激しい首位争いのまま後半戦に入る。

 今のチーム状況を象徴するような敗戦だった。今季最多の14残塁の拙攻で球宴前ラストゲームを落とした巨人原辰徳監督は「今日は全般的にあと1本が出ませんでしたね」と、肩を落とした。何とか前半戦の首位ターンは決めたものの、7月は6勝10敗と黒星が大きく先行。貯金22を蓄えて悠々と折り返した昨季より、明らかに雲行きは怪しい。

 毎回のように得点圏に走者を進めながら、自滅を繰り返した。1点を追う4回、2死一、三塁。重盗で同点のホームを狙ったが、三塁走者の脇谷のスタートが遅れて失敗した。6回、1死一、三塁の好機では、坂本がカウント1-3から明らかなボール球に手を出して右飛に倒れた。原監督は「あそこでボール球を打ってしまう勇人に、勉強するところはあるでしょうね」と、反省を促した。

 必死の継投も実らなかった。1-2で迎えた5回。先発福田に代えて、2番手に藤井をマウンドに送った。試合の流れを変えるため、17日の横浜戦先発から中3日の左腕のベンチ入りを決断し、迷わず勝負どころで投入した。だが、結果的に3年ぶりのリリーフとなった藤井は慣れない役割に苦戦して失点。攻守の歯車は最後までかみ合わなかった。

 22日に52歳になる原監督はこの日の試合前、報道陣からバースデーケーキを贈られた。若さの秘訣(ひけつ)について問われると「この年齢になっても大好きな野球にかかわっていられる。ストレスを感じることがないからかな」と笑った。白星が何よりうれしいプレゼントになるはずだったが、あと1点が遠かった。

 確かに今は苦しい。しかし、原監督は前半戦を前向きに総括した。「もちろん満足はしていないし、褒められた数字でもないが、決して悪い数字ではない。もっと苦しいペナントレースになるだろうと思っていたから。首位で折り返せたのは非常に良かったと思う」。冷静に、残り57試合の戦いに視線を向けた。【広瀬雷太】

 [2010年7月22日8時41分

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