広島高橋建投手(41)が8日、今季限りでの現役引退を表明した。広島・廿日市市内の大野練習場での3軍練習に参加。屋内総合練習場内で軽くキャッチボールをしたあと、大竹らとゴロ捕球で調整。「年齢でもあり、体力でもあり、メンタルでもあり、トータル的にプロ野球選手としてマウンドに立てる状態じゃない」と話すなど、心身両面での限界を口にした。

 米大リーグ・メッツから復帰した今季は25試合に登板し4勝5敗、防御率9・40。4日に鈴木清明球団本部長と話し合いを行い、熟慮した結果、日米通算16年の現役生活を終えることを決断した。「短かったような、長かったような。素晴らしい経験ができた。感謝の気持ちでいっぱい。プロは最高の舞台だった」と言う表情は晴れやかだった。

 29日の横浜戦(マツダスタジアム)で引退セレモニーが行われる。8月28日のウエスタン・オリックス戦(由宇)で1回を投げて以来、実戦から遠ざかっているが、引退セレモニーが予定される9月29日横浜戦に向けては「今持てる全力を出したい」と登板意欲も口にした。今後の進路は未定だが、将来的な指導者へのあこがれもある。「伝えたいことはありますね。投手として、いろんなことを経験させてもらって自分の考え方とか、他の仕事よりは数段、引き出しがいっぱいある」と話した。

 [2010年9月9日12時8分

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