阪神が今秋ドラフト候補に高崎健康福祉大高崎(群馬)の長坂拳弥捕手(3年)をリストアップしていることが1日、分かった。身長は173センチと小柄ながら、今センバツ準々決勝の鳴門(徳島)戦で3ランを放つなど、パワーと強肩、俊足を兼ね備える。今春の関東大会でも優勝の原動力になった。

 右投げ左打ちだが、強打者ぶりは、中日時代の82年に173センチの身長でセ・リーグMVPとなった捕手、中尾孝義(現阪神スカウト)に重なる。

 阪神スカウト陣に「捕手獲得指令」が出されていた。椎間板ヘルニア手術で長期離脱の城島、外野転向の中谷を除けば支配下登録の捕手はわずか7人。捕手の絶対数が少ないこともあるが、将来のチームを背負える素材を獲得するのが狙いがあるようだ。すでに東海大・伏見寅威捕手(4年)らを候補に挙げているが、「強肩強打の捕手」という補強方針にマッチし、評価を上げているのが長坂だ。

 阪神は、ともに強肩が武器の日本生命・広本拓也捕手(23)、西濃運輸・小豆畑真也捕手(23)もマークしていく。光星学院(青森)田村龍弘捕手(3年)らも候補に挙げている。

 ◆長坂拳弥(ながさか・けんや)1994年(平6)4月28日、群馬県生まれ。小学4年から「丹生ボーイズ」で捕手として野球を始め、富岡西中では野球部所属。高校では1年秋に背番号2でベンチ入りし、2年秋の関東大会群馬県大会4回戦・桐生工戦で2打席連続本塁打。2年夏、3年春と甲子園に出場し、今春4強。好きな選手は巨人阿部。50メートル6秒8。遠投95メートル。173センチ、70キロ。右投げ左打ち。