約30年ぶりのWWE英国スタジアム大会クラッシュ・アット・ザ・キャッスル(CATC)大会が9月3日(日本時間4日)、英ウェールズのカーディフ・プリンシパリティスタジアムで開催される。「明日の女帝」ことアスカはロウ女子王者ビアンカ・ブレア、アレクサ・ブリスと組み、ベイリー、イヨ・スカイ(紫雷イオ)、ダコタ・カイ組と6人タッグで激突する日本人対決が決定。WWEトップを走り続けるアスカがCATC大会などで控えるスカイとの日本人対決への意気込みや後に続こうとする後輩レスラーにエールを送った。今回は日刊スポーツによるインタビュー後編となる。
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新リングネーム「イヨ・スカイ」として同じロウに昇格してきた元NXT女子王者紫雷とアスカは関係が長い。日本ではスカイの姉美央との3人でユニット「トリプル・テイルズ」も組んでいたほどだが、現在はアスカのライバル、ベイリーと行動を共にしている。
「何か、ベイリーの方にいくんや~、そっちいくんやと。こっちに対して、乱入や介入もしてくるし。はいはい、そっちがそっちならこっちもやらせてもらいますよ、という感じです。」と敵対心を感じるアスカは牙をむいてきた「妹分」との実力差を明確に口にした。「こっちはWWEメインロースター(トップブランド選手)で何年もやっていますから」。
一緒に行動する元ロウ女子王者アレクサ・ブリス、現ロウ女子王者ビアンカ・ブレアの名を挙げながら「3人ともずっとチャンピオンをやってきましたから。私はグランドスラム(WWE主要王座制覇)も取っていますし、経験もありますし、実力差、場数の違い、何千人、何万人の前でマイクパフォーマンスもしてきました。イヨちゃんに違いをみせつけてやろうかな」。上から目線のまま、不敵な笑みを浮かべた。
早速、22日(日本時間24日配信)のロウ大会で、アスカはブリスと組み、ダコタ・カイ、スカイ組とのWWE女子タッグ王座トーナメント準決勝を控える。「こんなに早くも戦うのかと思っています。ちょっと見せつけてやろうかなとも考えております。ベイリーがインタビューで『私の力を使ってイヨやカイの底上げをしたい』と話していましたが、私もその位置にきているのかなと感じています。イヨちゃん、ダコタちゃんがどういう育て方をされるのは分からないですが、私もベイリーとは違った育て方をしようかなと。崖から落として上がってこいという気持ちです(笑い)」とアスカ流でスカイを“育成”する方針だ。
現在、日本では次々と有望な女子レスラーが登場、台頭してきている。15年のWWE入りから約7年。「もしもWWEを目指すなら?」という視点で長く世界で戦う秘訣(ひけつ)を明かした。
「プライドを持ちすぎないことですかね。センスを磨くのはもちろん、プロデュースは自分でやらないといけないです。WWEに入る前はファイトスタイルを決められるとうわさで聞いていたのですが、全然なかったです。逆に欲しいぐらいでしたね。なので自分自身のセンス、表現、個性を築いていかないといけない。そしてNXTよりもロウ、スマックダウンの方がもっと個性、存在感が重要視されます。レスリングだけがいいのでは人気が出ない。もし『世界』を見ているなら、日本のプロレスが1番やと思ってこないほうがいい。米プロレスも学ぶつもりで来ないと試合したら『やばい、全然通用せえへん』と。応援してもらわれへんぞ、という感じになってしまいます」
92年のサマースラム大会以来、約30年ぶりとなる英スタジアム開催となるCATC大会を控える。王座戦以外で、すぐに決定したのはアスカ組-スカイ組の6人タッグ戦だった。現場を仕切るのはWWEが誇るレジェンド戦士トリプルHとなる。アスカは「すごく私に期待してくれていると思います。トリプルHの育てたスーパースターの成功例の1人が私やと思っていますから。思想、哲学も理解し、一緒にNXTもやってきました。トリプルHによる理想のWWEを作り上げるためにも全力でやりたい」とテンションは高い。
前現場責任者でWWEから完全引退したビンス・マクマホン前会長兼CEOにも感謝の気持ちが大きい。
「ビンス元会長はカリスマです。全選手が彼に認めてもらいたいという気持ちでずっとやっていました。私も(関西弁の)マイクパフォーマンスをやって、それをビンス元会長が笑っていた聞いてうれしかったですし。元会長の体制でグランドスラムや記録を達成したことは重要でした。新たトリプルH時代の幕開けで、新時代でも、後々語られる選手になるように頑張りたいです」
長引くコロナ禍で、19年を最後にWWEの日本大会は開催されていない。今回の30年ぶりの英スタジアム大会の盛り上げはWWEで恒例となっている世界ツアーを再開する大きな契機になる。アスカは「本当に日本で試合したいです。日本のWWEユニバース(ファン)に会いたいし、話もしたいし、試合も見てほしいです。今は残念ですけれど、英国大会では対戦相手にイヨちゃんもいますし、楽しみに。ただ日本人のどちらを(ファンは)応援するのという感じですけれど(笑い)。ぜひ見て欲しいなと思います」と笑顔。数多く組まれることが予想されるスカイとの日本人対決でも存在感を示していく決意を言葉に込めていた。(おわり)【取材・構成=藤中栄二】(ニッカンスポーツ・コム/連載「WWEの世界」)
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◆中継 WWEクラッシュ・アット・ザ・キャッスルは日本時間9月4日午前にWWEネットワークでライブ配信
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