ボクシングのWBA世界ライト級タイトルマッチが27日(日本時間28日)、米ロサンゼルス近郊の「ザ・フォーラム」で行われ、3階級制覇王者ホルヘ・リナレス(32=帝拳)が同級15位メルシト・ヘスタ(30=フィリピン)に3-0の判定(118-110、118-110、117-111)で完勝した。3度目の防衛に成功し、戦績を44勝(27KO)3敗とした。

 「4回か5回に痛めた」と右拳を負傷。「ほとんど力を伝えられなかった」と苦境にも、持ち前のスピード、連打で距離を掌握し、挑戦者の望む接近戦で勝負させなかった。ベネズエラで生まれ17歳で来日して15年。その高度な技術はますます洗練されている。

 今後については「次の対戦相手のことは言わないよ」とけむに巻いたが、陣営ではビッグマッチをもくろむ。各メディアのパウンド・フォー・パウンド(全階級通じての最強選手)で上位に入るWBO世界スーパーフェザー級王者ロマチェンコ(ウクライナ)との対戦プランもあり、実現すれば日本ジム所属選手として最大級の大舞台となる。