50戦無敗の5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(41=米国)が17日、都内で会見し、2019年に復帰戦を行うと発表した。現役復帰となれば、17年8月26日に米総合格闘技UFC2階級制覇王者コナー・マクレガー(アイルランド)のボクシングデビュー戦の相手として対戦し、10回TKOで勝利し、当時新記録の50連勝を飾って以来。メイウェザーは「ボクシングが恋しいことはなかったが、好きなので新しいチームと共に新しい世界に進みたい」と意気込んだ。

今回の復帰戦は、メイウェザーの会社「メイウェザー・ホールディングス」と、日本初の3階級制覇を達成した亀田興毅(31)と弟の亀田和毅(27)らが所属する協栄ジムと、ローラやダレノガレ明美らが所属する芸能事務所LIBELAと共同で「TMT(The Money Team)Tokyo」という会社を立ち上げる一環だ。日本で新たなビジネスを展開するといい、メイウェザーは「日本は好きで8回、来た。これからも来ることになるだろう。ナイトクラブ、ボクシングのビジネスを展開したい。亀田兄弟とコラボレーションし、アジアでもボクシングを展開したい」と語った。来月も来日し、ベンチャービジネスについて話を進めるといい、「東京はビジネスが伸びるのにいいと思い(新規ビジネスを立ち上げる地に)選んだ」と語った。

15日に都内で再会した、6階級制覇王者のマニー・パッキャオ(39=フィリピン)との15年5月に判定勝ちして以来の再戦については「先日、偶然に会った。米ショータイムと今後の展開を話したい」と再戦に含みを残した。

メイウェザーは2015年9月14日に米ネバダ州ラスベガスで行われたWBA、WBC世界ウエルター級タイトルマッチで、WBA同級暫定王者アンドレ・ベルト(米国)に3-0の判定で勝ち、56年に無敗で引退した伝説の元ヘビー級王者ロッキー・マルシアノ(米国)の49戦全勝に肩を並べる49勝(26KO)の記録を残し、38歳で引退を表明。「これでキャリアは終わりだ。私はすべてを成し遂げた。お金も十分にあるし、これ以上やるべきことはない。(全勝記録は)次のメイウェザーが破ってくれればいい」などと語った。

ところが、17年8月にマクレガーのボクシングデビュー戦の対戦相手として“現役復帰し、スーパーウエルター級12回戦を戦い、10回TKO勝ちした。区切りの50連勝を飾り、試合後に「これが私の最後の試合です。今日が最後」と、改めて引退を宣言。マルシアノの全勝記録を超えたことについては「彼(マルシアノ)は伝説。わたしもいつかなれれば」と語っていた。

亀田興は「メイウェザーからアドバイスをうけて、米国のように盛り上げていこうと…うれしく思う。将来的にメイウェザーの選手と日本人選手が戦い、盛り上がって行ければな、と。力の指標をマネーとすると、行ききった選手。ボクシングは、まだ厳しい。世界王者になってもバイトしなければいけない子もいてて…変えたい。その中、メイウェザーとやっていくと明るい未来があるのではないか。若い世代で、それをやっていきたい」と抱負を語った。【村上幸将】