元WBC世界バンタム級王者辰吉丈一郎(50)の次男で、日本スーパーバンタム級8位の辰吉寿以輝(23=大阪帝拳)が9日、本格的なジムワークを再開した。

昨年12月の試合で日本ランカーに勝利し、年内にタイトル戦が計画された。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ボクシングの興行は、のきなみ中止。寿以輝の14戦目、初タイトルマッチも宙に浮いたままとなっている。

寿以輝は「今年に入ってスパーリングもしていないが、モチベーションが下がることはない。(年齢的に)今が一番だとは思うが、それは先になってみないと分からない」と冷静に語った。

父の丈一郎が5月15日に節目の50歳の誕生日を迎えた。ケーキを持って祝ったという寿以輝だが、「見た目は変わらないんで。何も変わらない」。

自身も8月に24歳の誕生日を迎える。ボクサーとしては最も充実期といえるが、「あせりはない。最後に世界王者になれればいい」。いまだ見えない次戦に向けて、トレーニングを積んでいく。【実藤健一】